釜ヶ崎での「フェルデンクライスと瞑想会」に対して、助成金を支援していただけることになりました。
ほそぼそとボランティアで続けている会ですから、とてもありがたいことです。
会場費や、講師の謝金に、大事に使わせていただきます。
活動推進基金に応募したのは、萩之茶屋のマンション「支援ハウス路木」に拠点を置く、訪問介護ステーションHINATAさんとの共同事業です。
事業名「あいりん地区単身高齢者孤立予防のためのつながりづくり事業」
事業の目的:
釜ヶ崎地域(あいりん地区)は、日雇い労働のドヤ街から高齢化が進み、単身高齢男性が約8割といわれる福祉のまちに変貌しています。
この地区では、アルコール依存やギャンブル依存、また孤独死の増加が問題となっています。これまでひとりで日雇いなどで働きながら生きてこられた方が多く、路上生活から生活保護受給に移行されてから、仕事もなくなり、日々することがなく、人とのつながりからも孤立してしまうケースが散見されます。
そういった方々と、体操や音楽の会など、地域の住民が集い、交流する場をともにもつことで、参加者同士の関係性がつくられて、日常生活でも孤立を防ぐことを目的とします。
そして、この事業を続けてきた中で、長く参加下さっている方との間で、「死ぬことと瞑想すること」について語り合う場をもちたい、という希望が出てきました。
単身で暮らし、血縁の方との縁が切れている人が多いため、孤独死される人も多く、亡くなった後に誰からも引き取られない、お葬式をあげてくれる人もいない、という方が多くいます。
今、地域では宗教者が代表となって参加者がお互いにお互いを看取り、送りあう会を発足させ、だんだんと加入する方が増えている状況です。
そんな地域の背景があって、体操や瞑想でからだとこころにむきあいながら、死をどう迎えていくのか、そもそも「死ぬ」とはどういうことなのか?
人生の終盤を迎えられた方が、どうしても意識せざるを得ない「死」について、おそれすぎずに、静かに語り合う場をもてればと思っています。
どんな人にも「死」は平等に訪れます。死なない人はいません。
ですが、若い時期には、まだ身近で亡くなった方がいなかったり、具体的にイメージすることが難しいかもしれません。
この街で住んでいると、最近は特に、知り合いの方が亡くなられる知らせが届くことが多くなりました。
「まだまだ元気だったのに…」つい最近も、まだ60代前半の方との突然のお別れがありました。
その度に「自分もそのうち…」という言葉を口にするおじさんたちと、どのような人生の終わりを迎えたいのかについて、話してみたいと思います。
そして、釜ヶ崎の高齢化率は、いつの日か日本全体の高齢化率になっていくでしょうし、身寄りなく亡くなられる方はこれからどんどん増えていくことでしょう。
そういった社会環境の中で、ここで語られた言葉が未来の誰かにつながっていく言葉となればいいと願っています。